2006年
・・・小さな器いろいろ・・・ 河野伸彦 / 浜野マユミ 展
2006年12月9日(土)~12月17日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
飄々ととぼけた可笑し味のある絵付が、河野さんのお人柄をそのまま表しているよう。
飽きっぽいんです、とご本人は言っていましたが、数ヶ月ごとに作風がかなり変わるので、驚くばかりです。
今回はどんな器が生まれ出るか、とても楽しみです。
浜野さんは武蔵野美術大学の日本画科を卒業した後、有田に行き、陶芸を勉強しました。繊細な絵付と構図の妙に、その経歴とたおやかな感性が表れています。
今回はロクロ成形の器ではなく、自ら糸切成形で形作った小皿など小さな器がとりどり並びます。
お正月にもぴったりな小さな器を探しに是非お寄りください。
鶴野啓司 展
2006年11月25日(土)~12月3日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
鶴野さんは、自らの貪欲な探究心に素直です。
別の言葉でいうと、かなり頑固です。
掘ったままの原土に近い、土味豊かですが成形しにくい土などを少しずつ試作して、作りたいものに一歩ずつ近づいていきます。焼成についても同様、薪窯で、置く場所や焼
成法など、独自の方法を少しずつ工夫して、ヤキモノをつくりあげていきます。
轆轤中心で成形していますが、手びねりのような、やわらかくふっくらした形が魅力です。
そうして出来上がったヤキモノたちは、その土味豊かな触感としっくり手に馴染む形で、掌の中で確かめながら愛でながら、十年二十年と一緒に歳月を過ごしていきたくなります。
粉引、鉄釉、灰釉、焼〆などの、食器、酒器、花器などを出品予定。
原 清 木工展
2006年10月28日(土)~11月5日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
原さんは自ら木を刳り貫いて成形し、漆を塗っています。
轆轤で轢くのではなく、刳り貫くことからできるざっくりした表情で、凛とした現代的な形とのバランスがとても良いのです。
土ものにも磁器にも合い、大事にしまっておく漆、というのではなく手元において頻繁に使いたくなる親しみやすさが魅力です。
小皿、茶托、お盆、お重から、大きな作品まで。
朱漆、そして黒漆や木目を美しく生かす拭漆の器たちがずらりと並びます。
原さんの器は常設ではなかなか入らないので、この機会に是非。
田辺京子 / 松岡装子 展
2006年9月30日(土)-10月9日(月)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
大胆ユニークな発想、古典の題材をも自分色に染め上げる田辺さんの器にきっと心ワシヅカミにされることでしょう。今回は特にこってり風味の九谷を大いに展開予定。
森羅万象、命あるすべてのモノに愛ある目を注ぎ、生き生きとしたタッチで自ら吹いたガラスに描く松岡さん。物語のような世界に、想いが宙高く広がります。
元気印のお2人から何が飛び出すでしょうか。
きっとパワーがもらえることは間違いありません☆
笑顔いっぱいの店内になりそうで店主も今からわくわくどきどきしています。
高橋禎彦展
2006年9月16日(土)-9月24日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
ふるふるっとこぼれおちそうな大きなふうわりまあるいワイングラスに一目でトリコになりました。カタチもさるものながら、赤ワインの味が極上なものになる魔法の逸品です。
そして目も覚める鮮やかな色をまとったボウルに2度目の恋に落ちました。
なるべきカタチになった、というようなそのガラスの無理のないナチュラルな美しい形は、多くの若い作家さんにも尊敬される見事な技術力によるもの。
その技のお話と一緒にいつも、その素敵なお人柄についてもお噂聞けるのって素晴らしいことですよね。
是非高橋さんと作品に会いにいらしてください。
川端健太郎 / 横山拓也 展
2006年6月24日(土)~7月2日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
お2人は、作家として活躍する人材を多く輩出する多治見市陶磁器意匠研究所で同期生でした。
お互いそこを終了したということは知っていたのですがなんと同期と聞いてびっくり。
当時からお2人とも今に至る作風の片鱗はあったようですが、それをより発展させ、若いながらそれぞれ大活躍中。
川端さんはオブジェ的なものや花入を得意としていて、2004年には大皿で益子陶芸展の加守田章二賞を受賞しています。
今回はその繊細な素晴らしい造形力と美しい釉薬を生かした器と酒器、それに蓋ものなどの小品を出品予定。
横山さんは、古いもののような趣ある独特の白い器肌にシャープな形、という絶妙なバランスの器で注目を集めています。横山さんの器ひとつでテーブルの表情が引き締まりますし、盛りやすさ抜群。なので料理のプロの方などからも支持されています。
平野寅和 / 竹内靖・智恵<萠窯> 展
2006年5月27日(土)~6月4日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
光によって様々な色に見える黒、土のザラ感を生かした黒、と最近さらに微妙な黒の表現に冴えをみせる平野さん。素晴らしいロクロ技で、シンプルながら料理心くすぐる絶妙な形と大きさを作ります。一度使うとヤミツキになる由縁です。
黒の他、粉引、三島、刷毛目、灰釉など多彩にテーブルを彩ります。
智恵さんの見事な筆使いがさらに熟し、レトロ感ある鮮やかな花を咲かせました。
きっちりと、しかもふくよかに形づくる靖さんとのバランスもぴったりです。
お互いダメだしし合いながらいろいろ新作にとりくむようですが、それがいい刺激にもなっているもよう。
染付と色絵、九谷焼に新しい風を吹かせる器たちです。
内藤美弥子展
2006年4月8日(土)-4月16日(日)11:00 -19:00 会期中無休
(会期前日翌日は準備と片付けのために休業とさせていただきます)
温もりと強さのある佇まいに惹かれるという内藤さん。
ミルク色ですべすべした肌とていねいに削った痕跡、そして彫刻的な量感にそれが表れています。
どうにもココロをとらえてしまう白いカタチ。
小さいうつわ、いろいろ。
鈴木正彦 展
2006年3月18日(土)~3月26日(日)11:00 -19:00 会期中無休
大振りの汲出や鉢モノの腰のラインのふくよかさは宙の中でもピカイチです。
手にとると優しいお人柄がじんわり伝わってきます。
ここ最近は鈴木さんの黒線文スープカップが大人気です。
やわらかい風合いの粉引も根強い人気ですが、私の中での鈴木さんは断然黄伊羅保です。
渋い黄色と少し焦げた色、タンパンの緑が使いたい盛りたいゴコロを刺激します。
近年は土の面白さに目覚め開発意欲旺盛です。
緋色鮮やかな信楽の焼〆にその成果が発揮されることでしょう。